今回の、居酒屋岡星番外編は山梨県白州にあるサントリー白州蒸留所である。日本のウイスキーは、サントリー山崎蒸留所から始まった。仕込んで一年ほどで出来上がる新酒の類と異なり、ウイスキーを造るってのは大変なことだと思う。8年物のウイスキーを出そうと思えば、少なくとも仕込んでから8年以上の年月をようするわけだしね。
 山崎蒸留所にしても、開始当時は材料ばっかり山の中に運んでるけど、何年も商品が出て行ったことがないってことで、創業者鳥居は山の中にウスケとかいう化け物を飼ってるらしいなどと言われていたという・・・・。
 まあ、岡星的には特にサントリーびいきってこともなく、むしろ小さなメーカーにこそ目を向けてゆこうと思ってるんだけど、確かにサントリーの想像を絶する取り組みと貢献には、素直に頭を下げざるをえないのである。
 さて、その山崎から遅れること50年。山崎に匹敵するいい水の場所を探して、この白州に白羽の矢が立ったらしいのである。従って今のところ、白州では30年もののモルトは存在しない。
 しかし、ここにはバードサンクチュアリなるものが存在している。サントリーのトリ、鳥居さんの鳥から、社会貢献の一環として広大な自然を保護し、鳥の楽園を築いたと言うわけである。
 恐らく、それらの要素もあいまってここ白州の森には、多分アイラ島なんかにも感じられる霊的な荘厳さのようなものが感じられる。(海外の醸造所に行った事ないけどね・・・。)
 こうでなければ、20年も30年も酒は樽の中で眠っていられないだろうな・・・。
 一応、岡星もいろんな醸造元や、酒の工場何かは全国津図浦々見て廻ってはいる。(何故か山崎には行けてない。トホ・・・)酒がどうやって作られているか全く知らない。あるいは、頭で知ってはいるけど見たことがない。って人は、一度は見ておいた方がいいと思う。だけど、一度見ておけばもういいって感じ。特に最近の近代化された工場なんて、機械そのものに興味がない人にとっては、ほぼ同じ。何か企業について見せ付けられるだけで、(ISO取ってるとか、合理化と衛生とか)ほとんど感動する余地がない。
 だから、一回見たことがある人はもう見る必要がない。どうせ、順路を指示通りに歩くだけだしさ。待て待て、そのときにいろいろ説明とかあるだろうって?あ、だったらよく分かってもない姉ちゃんの説明聞いてるより、場内にあるウイスキー博物館に行った方がよっぽどためになるし楽しい。(ちなみに岡星は酒好きで博物館好き。)
 岡星はここがとっても好きで、もう10回ぐらいは来てるんではなかろうか。
 基本的には、サントリーの歴史、ウイスキーの歴史、酒とウイスキーの文化がメインに展示されていて、一番上は展望台になっている。
 見てると酒飲みが、飲むためにどれだけ苦労して来たのかが良く分かる。
 また、ビデオライブラリーなどもあり、ここでは海外の番組やウイスキー作りのVTRが見れるようになっているのだが、岡星が行くと必ず見てるのがサントリー歴代CM集ビール編とウイスキー編。もう、日本のCMの歴史はサントリーの歴史と言っても過言ではないね。過去の印刷物やトリス関係の資料もたくさんあるが、かつての壽屋のスタッフがいかにすごかったのかを見るのも楽しみのひとつである。
 建物の最上階にある展望台は、階段しかないので登るのが大変なんだけど、ここから見渡す風景はまるでジェダイの復讐に出てくる惑星っぽくて岡星は好き。
 ウイスキーの薀蓄をさんざん読んでると、ウイスキーが飲みたくなる。そりゃ自然なこと。テレビでラーメン特集やってると、夜遅くても出かけちゃうでしょ?
 博物館のまん前に、売店があります。試飲も出来るし、ここでしか買えない酒もたくさん売ってます。
 お金出せばここで買える酒でも、やっぱし1本1万円超えるとさすがの岡星も手が出ない。どーする?迷わず試飲です。もっとも、かなりいい酒になると無料で試飲させてくれません。有料です。
 だがしかし、ショットバーでちょっと飲んでる人なら分かるけど、すごい安い有料試飲です。ちゃんとショット出ししてくれます。もちろんチェイサーも付くし、ロックでもOKです。(チェイサーは仕込み水だしね。)(いわゆる南アルプス天然水のことね。)
 岡星は、せっかくなんで白州モルトの27年と響の21年ものを有料試飲。すご!岡星のボキャブラリーではそれが限度だな。
 せっかく度マイナーなところに来てるんだから、他人に土産なんざ買うこともなく、思う存分自分にお土産買いましょう。
 酒以外にも、酒に関する書籍なんかも売ってるんで、そいつを一緒に買って帰って、寝る前にチビチビやりながら読むと、あーとっても贅沢!
 そうそう、ここではテイスティングに使ってるグラスなんかも売ってるんで、忘れずに買って帰ると(しかも安い!)うちでひとりでひたりきるのに役立ちます。
 サントリー発行の小雑誌クオータリー。小雑誌とは言え、かなりのボリュームがあり中身は非常に濃い。
 基本的には、短い文章が多いので適量飲みつつ、適量読める。
 寝る前の、幸せなひと時。
 定期購読もまた楽し。(乗りとしてはPHPとか翼の王国とかって感じか・・・。)
 テイスティンググラスに買ってきた白州をそそいで飲む。
 花形になっているため、ショットグラスなどと違い香りもいい具合に鼻に集まる。
 氷を入れてくるくる回すと何とも言えない変な音がすることを、よしざるが発見。
 CMにも時々出ることあり。
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