カミカゼビールの看板が出された建物は、線路をはさんで二つ存在する。とりあえずは両方見て見る。どうやら片方は工場のようだ。しかも、その裏に割烹の存在も確認。そっちにもすごく惹かれるものはあったのだが、まだ陽も高いし、腹の減り具合を考え合わせると、もう一方のPUBの方にケテーイ。

 

 最近、岡星は奥さんの実家の都合上、中央線に乗る機会が増え、場所的に南武線で立川経由ってパターンが結構多い。以前からちょい気になってたのが、立川の一歩手前、西国立の駅の傍両脇に見えるカミカゼビールの看板が気になってた。  今回、ちょいと立川まで行く機会があったので、帰りに西国立で下車しついに行ってみたのである。

 

大体よほどのことがなきゃ西国立なんて降りない駅だよな。しかも、そもそもぐるっと見渡してもカミカゼぐらいしか目ぼしいものはない。 まさに南武線ぶらり途中下車の旅なのだ。

 中に入ると外見とは裏腹に、ちょっとドイツっぽいというか、教会系な造りになってる。レジ脇の小さいパンフに目をやると、なるほど披露宴パーティとか受け付けてるのね。納得。中も広いし、明るいし結構いいかもね。(ただし数分おきに窓の外すぐ傍を南武線が走ってゆく。江ノ電とか世田谷線なノリ。)

割烹の方とは違い、PUBのほうには派手目ないかれた看板があるので、すぐわかると思う。パッと見カラオケボックスぽくもあったりする。 でもきっとオーナーはこんな顔なんだろーね。

 もっとも、カミカゼビールは一応濾過はしてあるらしい。とは言え、70%濾過程度らしいので、やはり長くはもたない。聞くところによると、ここの社長が地ビール解禁になった時に、うまいビールを作りたくてアメリカに渡り(何故アメリカだったんだろ?)ビールを勉強してきたらしい。アメリカで勉強したせいかどうかは知らないが、ヨーロッパ系の濃厚なタイプではない。どちらかと言えばさらっとしてるライトボディタイプだと思う。しかし、いわゆる酵母系の華やかな香りがプンプンである。岡星的にはこういったタイプも結構好きだったりするが、人によっては好き嫌いがはっきりするかも知れない。

 で、肝心のビールはってえと、2種類プラスハーフアンドハーフなのね。既出の石川酒造あたりに比べると、種類は少ない。しかし、工場の規模というかタンクの大きさと言うか、その辺が立地条件的にもだいぶ違うのでしょうがない。しかも、こうしたタイプの地ビールは発酵が続くため製造後1ヶ月程度で飲まなきゃまずいんで、そうそう量作れるもんでもないんだろ。

好みはいろいろあるとは思うけど、やっぱり作りたての生は美味いよね。黒い方もそんなに重くない。

 腹も減ってたし、何を頼むべきか悩んだのだが、面倒なのでランチコースを頼む。おしゃれに盛り付けられた料理が次々登場。美味い。確かに美味い。が、どちらかと言えばイタリアンかフレンチ系かといった趣で、食事は食事。ビールはビール。といった感じがある。しかも、ちょこっとおしゃれ系な雰囲気を出してる為に、コースだと披露宴っぽいのだ。そうなると、どちらかといえばビールよりワインって感じがするんだがどうなんだろ。  もっとも、単品の方もソーセージ盛り合わせなどいわゆるビールのつまみ系が充実していた。そっちに行った方が良かったかも知れない。つまり、レストランとして食事をしに行くのか、ビールを楽しみに行くのか。目的をはっきりさせた方がより楽しめると見た。

 まあ、厳しいことを言ったがビールも美味かったし、料理も美味かった。値段も割りとリーズナブルだった。奥さんとかと来るのなら、奥さんにはコースを食べさせて、自分はつまみ&ビールがぶがぶってのもありかな。ついでに言うなら今度は夜に割烹の方にも行ってみたいもんである。